バイクのエンジンがかからない!初爆しない!という時の対処方法

私は車屋・バイク屋に長らく勤めてきました。
そんな中でよく「バイクのエンジンがかからない!」「初爆しない!(セルは回る)」というトラブルが多かったので備忘録も兼ねて、マニュアル的なものをつくってみました。

まず説明しておくのは「エンジンがかからない」のと「初爆しない」のでは状況が全く違うという事ですね。

いや、「エンジンがかからない」という大きな枠に「初爆しない」というトラブルが入っているといったほうが正しいでしょう。

とにかくセルが回るのにエンジンがかからない→初爆しない
セルボタンを押してもウンともスンとも言わない→エンジンがかからない
といった感じです。※ざっくり説明

そして、この対処方法は状況により全く変わってきます。
以前あった印象的な体験談ですが

「エンジンがかからなくなったので、
ネットを見てパーツクリーナーを使ってたんですけど、かかんないですよ~」

という人がいました。

バイクを持ち込んでみたところ、セルが「ウイ、ウイ」と苦しそうな音を立ててしっかり回ってないところに、エアクリーナーからパーツクリーナーを入れるわけでなくキャブレター本体にパーツクリーナーをかけ続けるという行動を取っていました。

ネットで得た知識を間違って覚えているようでした。
結局、その方に「これだけお金がかかるかもよ」と伝えたところ
「考えときます…」と言って修理せず持ち帰りました。

日ごろからのメンテナンス不足に加えネットの知識を聞きかじった上に、ちゃんと修理せずに放置。

もし自分でメンテナンスをするのであれば、それなりにお金がかかるというのとしっかりとした知識と工具がいるという事を知っておいて頂きたいと思います。

 

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エンジンがかからない時の原因一覧

 

では、エンジンがかからない時の原因をざくっと紹介していきます。

・バッテリーあがり、経年劣化による充電不足
・キャブレターの詰まり、セッティング不足
・電装系の故障、断線
・排気系(マフラー)、吸気系(エアクリーナー)の詰まり
・タンク詰まり、ガソリンが古い
・エンジンの焼きつき、タペット、テンショナーの不調etc…

 

以上ような原因でエンジンがかからなくなります。
どこからメンテナンスに入るかは、そのバイクの状況次第です。

長期放置車両であれば全部当てはまると思いますし、乗っていて急にエンジンがかからなくなったというのであれば少しばかり原因が絞れたりします。

あと、エンジンがかからない原因で稀にあったのが「キルスイッチをOFFにしている」という事です。

「どこも触ってないんですけど、急にエンジンがかからなくなった」というトラブルの2~3%はこれに当たります。(※個人的体感調べ)

まずはキルスイッチをチェックしてみてください。

 

バッテリーの不具合は万病の元

 

エンジンがかからないNO1の原因は「バッテリーあがり」ですね。
キーをオンにしてセルが回らなければ、大体ココが悪い。

「キックしたらかかるんですけど、バッテリーですかね?」
と質問してくる人には「ほぼ、そうだろうと思います」と返していました。

バッテリーが悪いと色んなところにダメージがいきます。
無理してセルを回せば、セルが焼きつきますし、ジェネレーターやレギュレーターなどの電装部品が故障したります。

基本的にバッテリーの耐用年数は2年とメーカーは言っています。
消耗品と考えて2年に1回は交換するのがベストですね。

時たま「そんな頻度で交換しないといけないんですか?」という人がいますが
バッテリーというものは結構悪くなりやすいです。

あなたの携帯電話も5年、10年と使い続けたら充電しなくなりますよね?
それと一緒なんです。

また、中華製の安いバッテリーはおススメできません。
ヤフオクなどで簡単に購入できますが、最初から壊れている事があったり
充電してもすぐにあがってしまう事があるからです。

実際、私も何度か使用してみましたが本当にダメダメでした。

ですので、バッテリーはユアサ、古河あたりのしっかりした
メーカーものを搭載するのが良いでしょう。

あと、おススメがあるとしたら【リチウムバッテリー】です。
AZやスカイリッチなどのメーカーがあります。
非常に軽く、ハイパワー。ただ高価で車種に合わないものをつけると
過充電される可能性があるので、使用する時は気をつけて下さい。

電装系統をチェックしよう!

 

とりあえずバッテリーを交換してセルを回してみましょう。
しっかりとセルが回っていればOK.。

キーをオンにしても電源が入れなければキーシリンダーが悪いか、どこかで断線している可能性が高いです。一般的にいって電装系統が故障した時は自己修理するよりバイク屋さんに頼んだほうが楽です。

配線をひとつひとつチェックしていくのはめちゃくちゃ面倒ですし、どこが故障しているのかを特定するまで結構お金がかかったりします。

電装系で自己メンテナンスが簡単にできるところはスパークプラグの交換やヒューズチェック、リレー動作チェックです。

スパークプラグは消耗部品ですし、それほど高いものでは無いのでバッテリーと共に交換をおススメします。

私の経験したのでよくあった事例はレギュレーターのパンクで充電をしなくなるというものです。
これはエンジンがかからない、という事にはあまり関係ありませんが乗っていて突然止まった、バッテリーを交換しても2~3日でまた止まった等のトラブルの時にあった事例ですので、あわせて覚えておくといいでしょう!

 

長期放置車両はキャブレターを疑う

 

キャブレターというパーツはガソリンと空気を混合してエンジンにその混合気を送り込むパーツです。

先に紹介した「キャブレターにパーツクリーナー」の方法ですがエンジンがその場はアイドリングしたとしても根本的な解決にならないし、エンジンに悪いのであれば素直にキャブレター清掃&Oリング交換をおススメします。

特に長期放置車両に関してはキャブレターのジェットと言われるパーツが詰まっている事が多いです。
ジェットの働きですが、アイドリングはスロー、スロットルをあけたらメインとざっくり覚えておくといいでしょう。

キャブレターはキャブレタークリーナーなどで清掃します。
たまにフロート室をあけずにキャブレタークリーナーを吹き入れて清掃ができた!とする人がいますが、間違いです。

Oリング類も液体ガスケットで代用する人もいますがその液体ガスケットのせいでジェットが詰まったりします。

あとはセッティングを出さずに組む場合、何度セルを回そうがエンジンはかかりません。
キックスタートも同様です。
とりあえずノーマルジェット番手をつけて、それから試してみてください。

タンク、フューエルホースの詰まりは清掃&フィルターで対処

 

ガソリンが古くてエンジンがかからない、という事もあります。
まずは入れ替えをしましょう。

その上で、すぐにエンジンがストールしキャブレターを清掃したはずなのに、ジェットが詰まっているとしたらタンクやフューエルホースが悪い可能性が高いです。

過去にあった事例でいうとガソリン吸入量の多いハーレーに国産車用のフューエルホースを繋いで
ホースがはぜたり、圧縮されてつぶれたり…タンク内が錆びすぎて、その錆びがガソリンと共にキャブレターに入ったり…

そうなればタンクはタンククリーナーで清掃、フューエルホースは交換が必要です。

タンク清掃は【花咲かGタンククリーナー】というケミカルが優秀です。
お湯と混ぜて使い、半日置いてまた清掃すればあらかた綺麗になります。

一度、チェーンを使ったタンク清掃をした事がありますが、中でチェーンが絡まって取り出せなくなるという事があったのでおススメしません。

タンクが錆びていた場合、フューエルフィルターを使い、ある程度タンク内のゴミを取り除く事も可能です。ただ、やっぱりフィルターだけですと、すり抜けていくゴミもあるので、これを付ければ完璧というものでもない事はお伝えしておきます。

ここまでやってエンジンがかからない…

 

セルは回り、スパークプラグに火は飛び、ガソリンはフレッシュでキャブレターもノーマルセッティングで、混合気はしっかりエンジンにいっている…それでもエンジンがかからない場合はエンジン自体の問題か点火ポイントがズレているかだと思います。

ここまでして、かからないのであればプロに任せましょう。
プライベーター(セミプロ)の方たちはサービスマニュアルを手入れて、よく読んでみましょう。
そのバイクの故障診断マニュアルがついています。

稀にあるのが【オイル切れの焼きつき】です。
これはノーメンテナンスでハードに使っている車両に起こります。
2stであればオイル切れか質の悪いオイルによる焼きつきです。
「乗っていて急に止まった」故障はこういった事があります。

またヤフオクなどで車両を購入する場合、最初からエンジンが悪くなっているものもあります。
エンジンをかける前にオイル交換しておくといいでしょう。

 

また、かかりそうで、かからない、しっかりアイドリングしない場合はタペット調整で変わったりします。これに関してはシックスネスゲージなど工具が必要なので、やりきれないと思ったらバイク屋さんにしてもらいましょう。

まとめ

 

便利な世の中なのでメンテナンスについての情報はグーグルで検索すれば出てくる事もあります。
ただ、全ての故障はそれぞれ原因があり、今までの乗り方やメンテナンス具合で変わってきます。

「この症状だから、絶対これだ!」とは言い切れないのです。
だからこそ、日頃からオイル交換などの簡単なメンテナンスでよいのでしておくと自分のバイクの不調というものが分かるようになります。

また、信頼して預けられるバイク屋さんを持っておく事は大事です。
いざという時、誰も頼るモノがいないのは苦しいからですね。

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